全国同和社は、日本国憲法の精神にのっとりすべての国民が等しく享有されるべき市民的権利と自由が、部落差別によって侵害されているすべての

 (法務局登記番号:1600-05-010309) 
          

同和社のシンボルマーク

基本綱領

(任  務)
 全国同和社は、日本国憲法の精神にのっとりすべての国民が等しく享有されるべき市民的権利と自由が、部落差別によって侵害されているすべての事実について具体的に明らかにし、これを可及的速やかに完全解決するための国の責務と国民的課題の遂行について改めて提起するとともに、全国民の賛同を得ながら対象地域を中心として民主的な運動を進める中立公正な全国的大衆運動団体である。

(部落差別の実態と認識)
 部落差別の根源は、わが国の社会の歴史的形成課程において発生し成長した封建的身分遺制に端を発しているが、今日的な部落差別とは、職業選択の自由、教育の機会均等を保障される権利、住居及び移転の自由、結婚の自由、などの市民的権利と自由が侵害されていることである。
 明治4年太政官布告が公布され、さらに現在、同和対策事業特別措置法ならびに地域改善対策特別措置法が施行されてきたにもかかわらず、いまだにこれら各種の部落差別の具体的事実が実在していることは、わが国の真の近代化や民主化、あるいは、対象地域住民の生活の活性化に重大な支障を起こし、同時に国及び地方自治体の行政や教育に多くの課題を投げかけているのである。
 この部落差別は、実態的差別と心理的差別が相互に関連しあいながら差別の生産と拡大が繰り返され、今日まで温存されたものであるが特に重要なことは、就職、結婚、住居等の差別が、物質的あるいは社会的な差別の構造を根拠として再生産されてくるという事実関係を正しく把握し、これを根本的になくするように地域社会を近代化し、再編成する運動と行政と教育の推進が必要である。

(運動の基本方針と具体目標)
 この運動と行政と教育を三位一体として前進させ、真に全国民の課題に成立させるため次に掲げる運動の基本方針と具体目標が必要である。

1.運動の基本方針
(1)同和問題の解決のためには、行政や国民に対する説得力が必要である。
   そのためには、会員一人ひとりが対象地域の各種の実態に精通し、正しい自意識を確立するための組織活動と組織学習を日常的に行う必要がある。

(2) 同和問題の解決のためには、国民的合意が絶対に必要である。
    そのためには、これまでの一部の民間運動団体の一方的な論議や押しつけだけでは、いわゆる「こわい問題」との意識しか生まれない。
    また、他面では、相当数の国民の間で同和問題に対する意識、認識の低さのため「拒否反応的実態」を示すものもある。これらの実態を解決するためには、広く国民を交えての自由な論議と学習を保障する必要がある。

(3) 国、県、市町村の行政は、正しい主体性の確立のために、自主的に対象地域の実態を把握する必要があるが、これが不十分であった。そのため、民間運動団体の要求を未整理のまま取りあげ、受益が全住民に等しく及ぶ手段と方法で行政の執行をしなかったきらいがある。このことが、対象地域内部の分裂や近隣地域との斎合性の欠如やねたみ差別、あるいは行政の主体性の喪失等を生む原因となっている。
 よってわれわれは、真の行政の主体性を回復させ、行政債務の正しい遂行を要求し保障しなければならない。

(4) 最近、同和を名乗り行政や企業などに圧力をかけ権利をあさる、いわゆる「エセ同和行為」が横行している。それは同和問題解決のために地道な活動をつづけてきた努力を踏みにじるものであり、同時に対象地域住民の名誉を傷つけるものである。
 よってわれわれは、これら「エセ同和行為」の横暴を徹底して排除しなければならない。

2.具体目標
(1) すべての国民が同和問題の解決について、学び、発言し、提言し、論議し、協力する等の自由が保障されること。

(2) 国、県、市町村の同和行政と同和教育ならびに関係行政の推進について、その主体性の確立を促進する。

(3) 国、県、市町村に対し、部落差別のすべての実態を正しく提起し、正しい同和行政と同和教育等の企画と推進に協力する。

(4) 対象地域住民の自立自治、経済力の培養、社会的地位の向上などに努め、封建的身分遺制の打破をするとともに、社会に対する正しい啓発活動を強力に展開する。

(5) 対象地域の実態を正しく把握せず、まだ同和関係法令を正しく運用しない欺瞞、停滞、逃避、無責任等の同和行政の主体性の欠如に対しては、強力に反対する。

(6) 対象地域のすべての貧困と病気が部落差別の実態であり、残存事業であるという認識のもとにこの実態を早急に解決する教育啓発活動等を強くすすめる。

(7) 全国同和社の運動推進の基本姿勢は、「事実に根ざした対話と合意」及び「相互尊重」「相互理解」によってすすめる。

(8) 同和問題を階級闘争や行政労働運動あるいは教育労働運動と結びつけ、政治や思想等の具に悪利用するあらゆる運動と行動に反対する。
    また、行政の独善性と不公平性を排除する。

(9) 同和教育ならびに啓発については、これらの振興に関する法令対策を新しく確立し、同和問題に関する誤った意識と認識の刷新をする活動を全国民に対してすすめる。
    また、臨時教育制度審議会に同和教育の国策樹立の部会を設けさせる。
    特に、国家公務員、地方公務員、教育公務員、公共的団体職員等の社会的指導者に対し研修を義務づける等の行政措置を至急に講じさせる。

(10)  対象地域内部に対する同和教育ならびに啓発は、学力保障と人格形成、あるいは個人の完成の実現にとどまらず、社会人として正しくエネルギーの消化ができるように人的能力開発の行政と結びつける。
    特に権利と義務の相関性を尊重する。

(11)  同和行政と同和教育のすべての施策は、その対象地域住民の思想、信条、結社の相違に関係なく、すべての人に平等な手段、方法によってその受益が等しく及ぶように国に強力な行政指導を行わせる。
    特に、特定団体による窓口一本化行政に強く反対する。

(12)  同和問題を真に解決するには、近隣地域との差別と被差別の関係を解消するため改めて斎合性を確立する運動が重要であるので、この運動を強くすすめる。

(13)  全国同和社は、対象地域住民を主体とする自主的組織であるがこのわれわれの崇高な理想と目的が達成されることは、わが国におけるあらゆる種類の差別の解消が約束され、すべての国民の幸福が守られることとなるを信じ、その解決が近い将来にあることを確信して前進する。

(14) 部落差別の実態の解消のためには、対象地域の具体的な生活権や生存権の問題点の把握と、その対策が重要となるのでそのための組織的な日常的活動を強化する。

(15) 総務庁地域改善対策協議会の意見具申にも指摘されたように、社会正義に反する組織独善主義や各種の反社会的言動、あるいはこわい問題と認識させる運動、利権利得を不正に得るための運動等、部落差別を再生産するあらゆる種類の「エセ同和行為」については強く反対する。

(16) 日本弁護士連合会人権擁護員、地域改善対策研究所、法務省人権擁護推進審議会、全日本同和対策協議会、全国知事会、全国市長会、全国町村等の関係機関と常に密接に連携して正しい同和運動の企画と実践をする。



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